HOME Pick Up! 職人が伝え続けるカゴの物語 Part1

Panier パニエ

フランスで偶然出会った不思議なフォルムをしたカゴ。
もともとカゴ好きだった私が、さらに興味を持つようになり、今ではカゴ編みを学ぶようになりました。
安価で機能的なカゴがいくらでも手に入るこの時代。なぜフランスでは、何十年、何百年という月日を経たカゴが存在するのでしょうか?
職人が生み出す1つとして同じ形のない美しいカゴの物語。さぁ、あなたも自分にとって大切なカゴを見つけてみませんか?

LES ARTISANS
CONTINUENT DE
RACONTER L’HISTOIRE
DU PANIER.

Panier 職人が伝え続けるカゴの物語 Part1

カゴ好きの私

みなさんは、カゴがお好きですか?
女性の方なら、何かしらお気に入りのカゴを持っていると思いますが、私は何を隠そう無類のカゴ好き。
収納に使うカゴ、畑で野菜や果物を収穫するために使うカゴ、ちょっとしたデコレーションに使いたいカゴ、お出かけ時のカゴバッグなど、様々な種類、サイズを持っています。

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RACONTER L’HISTOIRE
DU PANIER.

Panier 職人が伝え続けるカゴの物語
Part1

カゴ好きの私

みなさんは、カゴがお好きですか?
女性の方なら、何かしらお気に入りのカゴを持っていると思いますが、私は何を隠そう無類のカゴ好き。
収納に使うカゴ、畑で野菜や果物を収穫するために使うカゴ、ちょっとしたデコレーションに使いたいカゴ、お出かけ時のカゴバッグなど、様々な種類、サイズを持っています。

フランスのカゴ事情

フランスに来て一番驚いたのが、老若男女問わずマルシェに行くと、多くの方がカゴを片手に買い物をしていること。今まで、カゴバッグというと、オシャレのために持つイメージがあったのですが、私の考え方が間違っていたことに気づいたのです。

週末ともなると、村で行われるマルシェでは、おじいちゃんやおばあちゃんが、杖をつきながらカゴを片手に買い物をしている光景を見かけます。マルシェの店主が「調子はどう?」と声をかけると、行く先々で足を止め、「Ça va ça va(サヴァ、サヴァ)」とニコニコしながらしばらくおしゃべり。そのうち、マルシェにも人がどんどんとやってきて、辺りも賑やかになっていきます。

「これいくら?」他のお客さんたちに声をかけられはじめると、店主も動き始めます。「今日もいつものでいい?」と声をかけ、お客さんたちも、「えぇ、お願いするわ。週末に息子夫婦がくるから、何か美味しい果物でももらっておこうかしら」と、嬉しそうに話しています。店主はニコニコしながら、美味しそうな野菜や果物を選び、カゴに入れていきます。会話の最後は、お決まりの「Bonne journée !(よい1日を!)」

いつもの景色にいつもの食材。
人々の暮らしの中に溶け込み、何十年も使い続けられてきた飴色のカゴは、きっとおじいちゃんやおばあちゃんと同じくらいの歴史が詰まっているに違いありません。

フランスのカゴ事情

フランスに来て一番驚いたのが、老若男女問わずマルシェに行くと、多くの方がカゴを片手に買い物をしていること。今まで、カゴバッグというと、オシャレのために持つイメージがあったのですが、私の考え方が間違っていたことに気づいたのです。

週末ともなると、村で行われるマルシェでは、おじいちゃんやおばあちゃんが、杖をつきながらカゴを片手に買い物をしている光景を見かけます。


マルシェの店主が「調子はどう?」と声をかけると、行く先々で足を止め、「Ça va ça va(サヴァ、サヴァ)」とニコニコしながらしばらくおしゃべり。そのうち、マルシェにも人がどんどんとやってきて、辺りも賑やかになっていきます。

「これいくら?」他のお客さんたちに声をかけられはじめると、店主も動き始めます。「今日もいつものでいい?」と声をかけ、お客さんたちも、「えぇ、お願いするわ。週末に息子夫婦がくるから、何か美味しい果物でももらっておこうかしら」と、嬉しそうに話しています。


店主はニコニコしながら、美味しそうな野菜や果物を選び、カゴに入れていきます。会話の最後は、お決まりの「Bonne journée !(よい1日を!)」

いつもの景色にいつもの食材。
人々の暮らしの中に溶け込み、何十年も使い続けられてきた飴色のカゴは、きっとおじいちゃんやおばあちゃんと同じくらいの歴史が詰まっているに違いありません。

私と手作りのカゴの出逢い

ある日のこと、立ち寄った村で今まで見たことのない形をしたカゴを見つけました。工場生産で作られるきっちりとしたカゴに比べると、どこか無骨で温かみのあるフォルム。

一目惚れしてしまった私は、そのカゴを買い、嬉しくてSNSなどにアップすると、日本の皆さんから「欲しい!」という声が……。

なかでも、ペリゴール地方に伝統的に伝わる渦を巻いたような形のカゴは、「Le Bouyricou」と呼ばれています。ラテン語で「洗う」の意味を持ち、ジャガイモを洗うために作られたカゴです。

カゴ祭り
カゴ祭り

私と手作りのカゴの出逢い

ある日のこと、立ち寄った村で今まで見たことのない形をしたカゴを見つけました。工場生産で作られるきっちりとしたカゴに比べると、どこか無骨で温かみのあるフォルム。

一目惚れしてしまった私は、そのカゴを買い、嬉しくてSNSなどにアップすると、日本の皆さんから「欲しい!」という声が……。

なかでも、ペリゴール地方に伝統的に伝わる渦を巻いたような形のカゴは、「Le Bouyricou」と呼ばれています。ラテン語で「洗う」の意味を持ち、ジャガイモを洗うために作られたカゴです。

畑で採れたばかりの泥のついたジャガイモを、カゴの中に入れていき、そのまま川の中に沈め、左右にくるくると回転させます。すると、ちょうど渦に沿って水が流れ、効率よく泥を落とせるのです。

畑で採れたばかりの泥のついたジャガイモを、カゴの中に入れていき、そのまま川の中に沈め、左右にくるくると回転させます。すると、ちょうど渦に沿って水が流れ、効率よく泥を落とせるのです。

「へぇ~、面白い!」職人さんから説明を受けた私は、さらに興味を持ちます。「これは、いちごを摘む専用のカゴで、こっちはさくらんぼ用。こっちはサフラン用……。」「えっ?用途別に形が違うのですか?」びっくりして、カゴの形をまじまじと見つめる私に、1冊の本を見せてくれました。

それは、フランスの古いパニエの本。職人さん自体もブロカント(蚤の市)で購入されたそうです。さくらんぼのカゴは縦に深く、いちごは少し浅め。サフランの花を摘む際に使われるカゴは、風で収穫した花が飛んでいかないように口元が小さくなっています。

フランスは農業大国。そのため、こうやって生活に寄り添ったカゴがつくられてきたのでしょう。Les Bleuetsでは、そんな職人さんたちがつくるカゴをご紹介していきたいと思います。
次回は、カゴの素材についてお話しします。

「へぇ~、面白い!」職人さんから説明を受けた私は、さらに興味を持ちます。「これは、いちごを摘む専用のカゴで、こっちはさくらんぼ用。こっちはサフラン用……。」「えっ?用途別に形が違うのですか?」びっくりして、カゴの形をまじまじと見つめる私に、1冊の本を見せてくれました。


それは、フランスの古いパニエの本。職人さん自体もブロカント(蚤の市)で購入されたそうです。さくらんぼのカゴは縦に深く、いちごは少し浅め。サフランの花を摘む際に使われるカゴは、風で収穫した花が飛んでいかないように口元が小さくなっています。

フランスは農業大国。そのため、こうやって生活に寄り添ったカゴがつくられてきたのでしょう。Les Bleuetsでは、そんな職人さんたちがつくるカゴをご紹介していきたいと思います。

次回は、カゴの素材についてお話しします。

フランスより
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